Exhibition “In/Out”

post-rogo
  • May 2009

    魔方陣や曼荼羅のような円形の紋様、あるいはその余白が人体に与える影響を考える。

    2008年、移店前夜の大正sonud-channelのフロア中央に描いた直径7mほどの魔方陣は、確かに集まって来る脚に影響を与えていた。始まりたてのパーティ、人がまばらな状態で、普段は壁沿いにもたれて音に耳を傾けているオーディエンスは、ほんの少し、魔方陣に向って歩みを進めるように円形の外周に寄り添っていた。

    中心に人はいない。真ん中より外目、内壁よりも内側の微妙な立ち位置。魔方陣の境目あたりで、内に入ろうか外にいてみようか迷ってる風に見えた。あれは気のせいだったろうか。

    想像してみる。例えばだだっ広い体育館の中央に、丸い円形が描かれているのといないのとでは、子供達は遊ぶ場所が変わってくるんじゃないだろうか。

    視覚に飛び込んでくる、空間に与えられたある種のとっかかりは、人に何を感じさせるだろう。内と外、中心、方向性。入りたい、入ってはいけない。記号と余白。個展「In/Out」では、紋様を題材に空間の再構成を試みる。会場全体を紋様とその余白で埋め尽くし、四角い部屋には感じられなかった方向性を新たに生み出そうとする。
    また、Close前々夜22日には、紋様を消すことでその空間を元にもどし、紋様の断片を展示する会場へと変化させる。


    1978年、兵庫県西宮市に生まれる。
    京都市立芸術大学、美術学部版画専攻、卒業。音のセッションやグラフティの影響を色濃く反映しつつも、アジア人、人としてのルーツ/本質を自らの血の内に探り、原始的咆哮とも言える紋様を生み出し続けているアーティストであり、音響を、ビートを、描くように表現できるミュージシャンでもある。関西アンダーグラウンドクラブシーンにおいて、音と絵を、分け隔てなく入出力できる鬼才。DJプレイでは、体内の血液が穏やかに集中していくような、喜びにも似た興奮を理想とする中で、ライブペイントでは、多岐にわたる音楽活動で鍛えられた音楽性感性と本能的感覚を活かし、音と共鳴し、戯れ、呼応しながら、ライブという一回性の中で「その場/その時=現在」を描いてゆく。現在、奈良県在住のアーティスト。